第9章 オリジナルストーリー万歳!!
『これってさぁ…』
午前中の仕事が一区切りし、
午後の人と交代した私は
この世界に飛ばされた数日前同様に
大人になってからの迷子という
貴重な体験を
またも経験していた。
せっかく今日は、午後が休みだから
ナルト君に会って色々な話しが出来ると思ったのにな…。
はたからみれば、ちんちくりんで
子供に見えるかもしれないが
れっきとした大人がやはり白昼堂々
通りのど真ん中で、
オロオロする様は相当滑稽な姿だろう。
そもそも、大まかな時間軸は
疾風伝ということは分かったが
果たしてどれくらい進んでいるのかまで分からない。
螺旋丸への性質変化の修行が始まっているのか…
それともまだ我愛羅君の奪還作戦前なのか…。
「あれ…あんた…」
聞き覚えのある声に振り替えると
トリップ出来たことに
再び、いや三度…何度目かの感謝をするのだった。
髪の毛を一つにキリッと結い
年齢に似合わぬ大人びた雰囲気を
醸し出す…イケメン様。
めんどくせぇって言われたい…。
「いや…会ったばっかで、
めんどくせぇは言わないだろ……」
『なっ!!あっ!!す、みません……』
相変わらずの阿呆加減に悲しくなる。
「まぁいいや。通りのど真ん中で
キョロキョロオロオロ、えらく不審者っぽかったが…」
不審者……。
シカマルに不審者って…。
この世界での私の立ち位置って
本当何なのでしょう…。
いいもんいいもん。
その場にしゃがみこみイジイジと
地面に指で落書きしつつ、いじける私は
「よくわかんねぇが…めんどくせぇ…」
と、名言を引っ張り出すのだった。