第9章 オリジナルストーリー万歳!!
『温泉旅行ですか!!っ!!ゲホッゴホッゴッ!!』
「な、なんだよ!!きったねえな…」
出来ることならもっとロマンチックな
出会いをしたかったシカマル君と
ラッキーなことに、一緒にお昼ご飯を食べられることになったのだが、
微妙な出会いを挽回するどころか
シカマル君から出た言葉に
盛大にうどんを吹き出してしまう。
重ね重ね…すみません…。
「あんたさ…木の葉にずっと住んでんじゃねえのかよ?いい年して迷うって相当な方向音痴だな…」
いや…つい最近の木の葉デビューなのですが…。
等と言えるはずもなく
私は乾いた笑いを溢すしかなかった。
『なんか……どさくさ紛れに、お昼ご飯まですみません…。おまけにうどん吹いてすみません…』
クククク………。
イジイジとシカマル君に頭を下げていると、堪えるような笑い声が聞こえ
シカマル君へ視線を向ける。
「わ、わりぃ…。あんた変なやつだな」
え~!!
それ全然嬉しくないです…。
ズーンという効果音が聞こえてきそうな
影を背負こみ、箸で丼の中のお汁を混ぜ混ぜする。
「いや…、すまん。
飲み会の時もナルトはヒーローだの、
自来也様が泣くほどかっこいいだの、
んなこと言う女初めて見たからよ…」
本物のシカマル君って…
笑うとすごく
『カッコいい……』
「瑠璃さんって…自覚ないっぽいわね」
「ところでさぁ…シカマル顔赤いけど??」
声が聞こえた方へ、私とシカマル君が同時に視線をむけると、ニタニタと笑ながら此方を見つめる
イノさんと、チョウジ君が隣の席に座っていた。
わー…チョウジ君って本当にいつも
むしゃむしゃ食べてるんだなぁ…。
「な、なんでしょう…?」
キラキラした私の眼差しに
問いかけた側の二人が少し引いているのも構わず、私は声をかける。
『夢みたい…猪鹿蝶にあえるなんて…。シカマル君はやっぱりイケメンだし…、イノさんはすごーく綺麗だし!!チョウジ君は…』
私のその後の台詞に、不安を感じた二人が、同じタイミングで立ち上がり
待ったをかける。
「お、おい!」
「瑠璃さんっ!!」