第1章 1話
次の日の夜
何故か俺はりん姐に呼び出されていた
「忘年会。楽しかった?」
「あー。まぁね」
どういった意味で?と尋ねたくなるのをぐっと堪える
「私も行きたかったー!つーちゃんと飲みたかったのに!今日も誘ったらなんか忙しいみたいだし。沸いてきた!とか言い出して」
どうやら俺はバーターだったらしい
「代わりに俺が付き合うから」
「さすが秋。欲しい言葉をくれるのね」
かちん。と活きのいい音を立ててハイボールを水かの様に飲む姿は気持ちがよくて
俺もつられて飲み込む
そしてお互いそこそこに酔っ払って
あー。2日連続で結構アルコール入れすぎたなとぼやっと考えていたら
「ねぇー。秋。最近の近況は?えっちなやつ限定」
「はぁ?まーたはじまったよ。りん姐のえろ近況報告」
りん姐は元AV女優でもあり現在タレント業もしながらAV監督も定期的にやってることもあって
だいぶそっちの話には寛大。つか奔放だ
「いーじゃん。シチュの勉強になる。なんかないの?最近あったえろーな体験」
「えろな体験ねぇ…」
いや、あったよ
あなたの大好きなつーちゃんと
とは言えねーよな。
今すぐそこにあるフォークで刺されかねない
「あ、じゃあ秋ってどんな女がタイプなの?性格とか言うなよ!見た目の話!えっちなやつ!」
「えっちなやつ………胸?」
思わず燕先生の胸を思い出してしまう
初めてだった。あんなに胸見ただけで興奮したのは
「やっぱり男の子だね。秋岡くんも」
「……そりゃね、俺にはないものだし?」
ニヤニヤしだすりん姐のお酒が切れかけてるのを手際よく追加注文する
多分次は梅酒だろう