第3章 3話
「ニノちゃんが専属付けるなんて。ないと思ってた」
なんでも、今日は悠が和さんの専属メイクとスタイリストになる挨拶、お祝いの飲み会だったらしい
「え、嫉妬ですか?」
わざとニヤつきながらそんな事を言う和さんに楓さんは目を見開いた後キッ!と睨みつけた
「誰がって?!頼まれてもニノちゃんとずっと一緒なんて嫌よ!女子力下がっちゃうじゃない!」
「そうなの?」
今度はゆりを見てニヤニヤして言う和さん
「なんで私を見るんですか?」
ちょっと赤くなってるゆり
「だって。貴女が1番一緒にいるでしょ?…ね?秋ちゃんはどう思う?」
こっちに振ってくる和さん
いーよ
俺なしでも充分だから
「た、たいちゃんにも聞かないでください!」
両手で顔を仰いで冷ます様にしてる和さんの隣には声に出さない様に口元に手を当てて震える様に笑う和さんが居て
「悠くんいるんですから」
「別にいいじゃない。もう悠にはちょっとバレてるんだし」
「ゆりさん、俺全然大丈夫っすよ。実は俺ハーフで両親もっとベッタベタなんで。見慣れてます。そういうの。…ただ、秋さんが嬉しさで溶けそうなんで勘弁してあげて下さい」
悠がそんな事言うから
俺の方を向くゆり
「気にしないでいいから」
だからどんどんやってくれ!
可愛い2人のやりとりに
顔が緩みっぱなしで
「なんなのあんた達」
隣には呆れ顔の楓さんがいた
「改めまして。ニノさん。今後もよろしくっす」
もう何杯も飲んでるのに
また改めておかわりのビールが来た時に悠は和さんにそう言って乾杯して
「うん。よろしくね」
和さんもなんだか嬉しそうで
「ゆり〜。悠ちゃんと育て上げたのね。えらいわ」
ゆりの頭を撫で撫でしてる楓さん
「フフッ。ありがとうございます」
ゆりも楓さんに褒められてめちゃくちゃ嬉しそうだった