第3章 3話
「たく。」
なんか八の字眉だし
「ごめんなさい?」
「何で疑問系?つかあやまられても。………まぁ?そんな事言わなくたって和さんの事だからね?ゆりの気持ちなんか分かりきってんだろうけど」
「そうだね。でもそれに甘えちゃダメなんだってわかってるの」
持ってるペットボトルをきゅっと握って
ちょっと泣きそうな顔してて
「……今はいんじゃねーの?充分らぶらぶなんだし。なっ?」
洗い終わって
手を拭いた後ゆりの着ているシャツの袖を摘む
「察するに適当に着た服がそれだったんだろ?」
着てた服はよく和さんが着てるシャツで
まぁ。仲良くしてたんだろうなって
色々察して
「え?……うそ。恥ずかしすぎる」
もう既にちょっと赤くなって手で口元を隠してて
なんかもうちょっといじってやろうかと思ってむきなおろうとしたら
「ゆりー。シャツ間違えてるよ?……あ、秋ちゃんおかえり」
ゆりの手に持ってるペットボトルをそっと取り上げてごくごく飲む上裸の和さん
「ご、ごめんなさい!直ぐ返します!」
和さんは目を細めて、脱ぎかけるゆりを優しく止める
「ンフフ。落ち着きなさい。秋ちゃんにその下見られちゃうよ?貴女下着も付けてない」
頭をぽんぽん撫でてて
もう、ほんと
可愛い夫婦
「ハハハッ。面白すぎ」
赤くなった顔を両手で隠すゆり
「もういいから寝よっか、、おやすみー」
手をふりふりされて
「はーい。お休みなさい」
仲良く2人で寝室に入ってくる2人を見送り
気をつかってイヤホンして(この後致してて聞かれたら可哀想だと思って)
歯磨きして
ふかふかのいつものソファへ
ゆりがいつかの誕生日に買ってくれたふわふわの毛布と和さんがクリスマスにくれた枕がいつもの様に置いてあって
ここに居ていいよって2人が言ってくれてる気がして
汚い欲望とか
つーちゃんに対してのどろどろした気持ちとか
なんか全部洗われた様な感覚がして
ソファで丸くなる