第3章 3話
居酒屋
「ぷはー!!この為に働いてるわ」
「秋さん。おっさんしてますよ」
そんなこと言ったって。
美味いもんは美味いんだから
「秋ちゃんの気持ち。めちゃくちゃわかる」
和さんも美味しそうに飲んでる
「ですよね。ホラ。悠も飲めって。んな事言えなくなっから」
悠もゴクゴク飲んで結局同じ事を言ってるし
結局辿り着く先は一緒なんだよ
「和さん。ゆりと連絡とってます?」
そこそこ飲んでからそう聞くと
「ん?時々写真撮って送り合ってる」
「え、電話とかしないんすか?」
ちょっと驚いた顔をする悠
「そうね。まぁもう帰ってくんじゃない?」
予定知らないけど。と続けるとまたびっくりする悠
「えっ?ゆりさんの言ってたのマジなんですか?お互いのスケジュール把握してないって」
「それ本当だよ。なんなら俺の方が2人の予定詳しい事あるし」
「そういや秋ちゃんにはスケジュール伝える事多いね」
「なんですかそれ。不思議な夫婦!」
「な!面白いだろ?」
これは本当で。なんでか俺にはよく、何時に帰る〜。やら、明日〜で仕事。とか連絡がきて
夫婦間ではそのやり取りはしない
でもなんか上手くいってんだよな
2人とも行動範囲狭めだから飯屋で鉢合わせもあるし
こういうので揉めない2人の空気感ていうか
その場所が好きで
受け入れてくれるのが嬉しくて
そこに甘んじてる
その後も良い感じに飲んで明日もあるからと悠と別れて
二宮家へ