第2章 2話
次の日から地方でドラマ撮影で
飲みに行ったりして
「秋岡くんはぁ。彼女とかいるんですか?」
なんかすりすりされてるけど
「んー。居ないけど」
「それなら、今夜だけとか。どうです?」
よくあるやつをかまされて
「あー。そっか。でもね?今日はごめんね?」
優しく頭なぜなぜして
「もぅ。…わかったぁ。でもいつか相手してね?」
意外とあっさり引いてくれてほっとした
それからも何度かそんなんあったけど
なんかのらなくて
飲み会断ってホテルでゆりとテレビ電話して晩酌したりして
「たいちゃん、結構疲れてる?」
心配そうなゆりに、大丈夫だよ。と答える
「なんか元気ないね。寂しくなっちゃった?」
首傾げてそんな事言われて
「うーん。そうかも。早く帰りたい」
「フフッ。ホームシック?」
ゆり越しに見えるいつもの部屋の風景に酷く安心して
「そんなんかな。しかもさ、帰ってもいないんだよなー。2人とも」
俺の帰る頃には和さんは映画撮影でまた別の地方へ。ゆりはツアーで全国+海外まで飛び回るから
殆どいないしすれ違いで
「そうだね。全然会えない」
俺より寂しそうな顔してるゆりにフッ。と笑う
「またテレビ電話して晩酌しようね。」
「そうだねー。再会した時ハグしちゃうかも」
冗談ぽく言ったら、いいよ。と笑ってて
「和さんに怒られるからやめる」
「え?なんで?和さんそんな事じゃ怒らないよ」
不思議そうにするから
まぁ、確かにね
あの人にそれ見られても
ゆりをいじる材料にしかならないから
「ゆりの為にやめとくよ」
想像で笑いながら言うと不思議そうな顔をしていた
地方撮影から帰ったら当然二宮家は出払ってて
ゆりとテレビ電話の晩酌は何回かしたけど
やっぱ寂しいよなー。
人肌恋しくなってて
そんな時にりん姐とばったりテレビ局内ですれ違った