第1章 1話
ベランダで一服する二宮くん
それに肖って俺も隣で吸ってると
「昨日、この近く居たんですけど。朝方だったから遠慮しちゃいました」
「いーのに。言えば開けてあげるよ?」
優しい先輩は心底言っている様で
「あ、じゃあそのうち合鍵作るか。秋ちゃんにプレゼントしてあげる」
「えっ?!……どうしよう。めちゃくちゃ嬉しい。ハグしていいっすか?」
「だめ」
ハグは断られたけど嬉しくてニマニマ笑いながらタバコを消して2人で中へ
「あー。寒かった!」
「あ、和さん。暖かいお茶どうぞ。たいさんも。」
マグカップ持って近づいてくるゆりちゃんは危なっかしくて
「わっ!……危なかった。」
やっぱり転けかけて少し床にこぼれてしまう
「クフフ。ありがとう。ほら。秋ちゃんも早く受け取らないと床に全部飲まれちゃうよ」
そんな事言うから慌ててゆりちゃんからマグカップを取り上げて一口飲む
「2人にかからなくて良かった」
胸を撫で下ろして言うゆりちゃんに二宮くんはまた、ふふ。と笑って
「次からは運ぶ前に呼んでね?あなたがかかっても困るでしょ?」
頬をくすぐるようにする仕草をしながら目を細めてて
愛しいビームが見えてる気がして
それにゆりちゃんも困った顔してて
なんて幸せな世界だと思いながら床を拭いていた