第8章 弱音と強がり
「12年…だぜ?んな数日で埋まるほど、短い時間じゃねぇだろ…。少なくともアイツは、今のお前と向き合おうとしてるぜ…」
アスマの言葉に素直に頷くマイ。
「でも!嫉妬しない女なんていないわ…。マイは操立てて一人身だったのに…あんの馬鹿!!
ムカツクわよね~?」
男ってね~。と、紅が嫌味ったらしくも、マイの心情に寄りそう。
紅の言葉に、苦笑するマイ。
「嫌いに…なったわけじゃないんでしょ?
自分で伝えたくて…火影様に報告延期をお願いしたのよね?」
『はい…。本当はショックで…もういいやって思ってたんですけど…。でも…。こ、これってやっぱり……』
「「…………恋!」」
二人が揃って答えたことで、疑い半分、誤魔化したい半分だった気持ちが確定してしまったマイは項垂れた。
『…はぁ…そうですよね…やっぱり…。
何年片想いしてんだかって…感じです』
((うっわ…………どこまで鈍感……))
アスマと紅は見事に心のなかでハモっていた。
"あんなバレバレなカカシに気付かないわけ?この子"
"確かに鈍感にも、ほどがあるよな…こりゃカカシがちと可哀想だぜ…。女遊びに走るのも…分かる気がする…"
"…右に同じく…"
コソコソと二人でナイショ話しをしている様子を見て、ん?と首をかしげつつも
『本当…仲良しですよね♪お二人さん♪』
と、満面の笑みで笑うマイに
はぁ~と長い溜め息をつく二人だった。