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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第7章 知らない貴方



『モテませんよ…口布してる女なんて誰も相手にしませんから。付き合ったことありませんので』


……………マジか!!

その場にいた全員同様に、
カカシも驚いていた。



『それに…傷もありますし…』

マイが自傷気味に伝えると、

「俺は気にならないけどな…」

そう告げ、ゲンマは口布の上からマイの頬を撫でる。


ガタンッ!!

突然立ち上がったカカシに、その場にいた全員の視線が集まる。
すると、すかさずアスマがカカシに駆け寄り乱暴に腕をとると店の外へと連れ出した。


一瞬殺気を感じ、突然のカカシの異変に、マイが追いかけようとするのを、紅が止める。

「気にしなくていいわ。酔ってるのよ…カカシ」

紅の言葉を素直に聞き入れ、座りなおすが、外が気になるマイ。

(ったく…あのバカ…。でもでもこれってこれって…楽しすぎ♪)

クールを装いつつ、心の中でうかれる紅だった。



―――――……


バサッ!!
店の外へと連れてこられたカカシが
掴まれた腕を乱暴に振りほどく。
一定の距離を保ち、向かい合う二人。

「だから、てめぇはガキだってんだよ!」

「何が!!」

アスマの言葉がカカシは分からない様子で、苛立ちをぶつける。

「殺気なんか出してんじゃねぇよ!!」

アスマの言葉にカカシは目を見開いて驚く。
アスマはタバコに火をつけると、呆れたように溜め息をついた。

ウソでしょ~。と、その場にしゃがみこむカカシ。

「頭冷して戻ってこい…ゲンマに嫉妬してんじゃねぇよ」



カカシを残し、アスマが店の中へと入ると、紅と目が合う。紅もカカシの異変に気付いているようだが、隣にいるマイも気付いたようだ。
何故そうなったかまでは、紅とアスマと違い分かってはいないようだが、
気になって仕方ないようで、誘っているゲンマ等まったく眼中にない様子である。


殺気を出す程マイへの気持ちが強くなっているカカシを見て、先日自分がカカシに告げた事に整理をつけたのだろうと検討がついた。
比べるのではなく、今のマイを見つめ出しているカカシ。

(嫉妬する心配なんざ…なさそうだけどね…。ったく、面倒くせぇ。どうせなら早くくっつけ!)

と、アスマは手のかかる同期に悪態つくのであった。
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