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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第4章 闇と光



その後、いの に見舞い用の花をまとめてもらい、二人に別れを告げ木ノ葉病院へと向かった。



―――――……


トントン…
病室の扉をノックすると
想像していた声よりも高い、聞きなれた声が返ってきた。

「どうぞだってばよー!」

マイはクスッと笑いながら扉を開けると、

お前の病室じゃないだろ!と
ナルトを叱るイルカの姿があった。
マイはイルカの見舞いにやってきたのだ。
ナルトは、特に外傷もなく万が一の入院であった為、今日退院する。
その迎えもあるのだが、マイはどうしてもイルカへ伝えたいことがあったのだ。
一方、イルカは突然の、マイの訪問に驚き、うっすらと頬を染めた。

「マイ姉ちゃん!今日の夕飯なんだってばよー?
オレすげえ楽しみだったってばよ!
病院のごはんは…その…あれだったしよぉ」

ナルトなりに 美味しくない というのは
失礼になると考え、誤魔化しているのが
面白く、マイはクスクスと笑っていた。

「笑い事じゃないってばよ!姉ちゃん!」

『クスクス………ご、ごめんごめん。ナルトが成長してるから、嬉しくなっちゃって♪
何でも好きなの作るよ!!とりあえず、ナルトは自分の病室で荷物まとめておいてね』

ナルトはぷぅ…と膨れていたが
マイと一緒に帰れるのが嬉しいのか
「イルカ先生またなー!!」と
大急ぎで自分の病室へ戻っていった。



ナルトの背中を見送ると
マイは、イルカが座るベットの横へと腰かけた。

『イルカ先生…横になってください。
私だけですから…』

ベットの背もたれを上げ、座っていたイルカへ声をかける。二人きりになり、些か緊張気味のイルカは、大丈夫ですよ!と答えるが、額にはうっすらと脂汗が滲み、顔色も少し良くないことは、病室に入り、まもなく分かった。

『ナルトは…いませんから』

マイは優しい声色で続けた。
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