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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第4章 闇と光



(巻物に記してあったのか…
それにしても、ろくに分身もできなかった子が、上等忍術の影分身をね…やはり…チャクラ量は人並み外れてるのね)

「イルカ先生に手出すな…」

ナルトの逞しい姿に、優しく微笑んだマイは、ミズキを押さえ込んだまま

「ナルト…影分身見事だ。
術を解いて大丈夫だよ…。
この戦い、お前の勝ちだ…」


そう告げ、マイはミズキに向きなおし徐にそっと面を外すとミズキはガタガタと震え出した。

普段決して面をとることはない暗部。
しかし、マイは憤怒していた。

『…いいか…
私のこの目を忘れるな…
お前などすぐに殺せることを
忘れるな…
お前なんかいつでも殺せるんだ…
二度目は…ない』

ガタガタと激しく震えていたミズキは
そのまま意識を手放した…。

マイは面をつけると、火影の元へ戻る為、ミズキを脇に抱える。

「あ…ありがとう…ございました。
助かり…ました」

マイへと礼を言うイルカは
少し震えていた。
術を解いたナルトも、イルカの側にくっつき
青ざめた表情をしている。
無理もない…。
見ての通り、中忍が気絶するほどの殺気である。
纏った殺気に恐怖していたのだった。

マイが気持ちを落ち着かせ、殺気を消すと
イルカへと振り返り、コクリと頷く。
そして、すぐにミズキを抱え、火影のもとへと戻っていった。


(やりすぎたわね…こりゃ。
ひー爺様に怒られるだろうなぁ…はぁ…)


――――……




「あやつめ…暗部として失格じゃな…」

一部始終を、水晶で見ていた火影は
ハァ…とため息をもらしながらも
どこか、嬉しそうな表情を浮かべていた。




――――……






「マイ姉ちゃん!」

『ナルト!!心配したんだから!バカ!』

報告を終え、私服へと着替えたマイは、念のためと入院になったナルトの元へと駆けつけた。

あの後、影分身を披露したナルトは
イルカから卒業合格をもらい
額宛てを嬉しそうにつけるナルトに
笑みをもらすマイだった。

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