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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第4章 闇と光



「12年前…バケ狐を封印した事件は知っているな」

よせ…やめろ…
マイは胸の辺りをきつく握りしめる。

「あの事件以来、里では徹底した
ある掟が作られた
しかし…ナルト!
おまえにだけは決して知らされることのない掟だ」

「…オレだけ…!?
何なんだ、その掟ってばよ!?どうして…」

ナルトは目を見開き、ミズキへ食って掛かる。

「どんな…
どんな掟なんだよ?」


やめろ…ナルト…
やめろ…聞くな……
やめろ…ミズキ…
やめろやめろやめろやめろ…


マイの願いは届くことなく
残酷な現実が叩きつけられる。

「ナルトの正体が
バケ狐だと口にしない掟だ」


ナルトの驚愕した表情に
#マイ#は胸が苦しくなる。

イルカの制止する声は尚も続く
しかし、ミズキは決してやめない。




「つまりお前が
イルカの両親を殺し…
里を壊滅させた九尾の妖狐なんだよ!!」

ミズキは更にナルトを追い詰めるかのように言葉を浴びせていく。


「お前は憧れの火影に封印された挙げ句…里のみんなに、ずっと騙されていたんだよ!」

やめろー!! イルカの叫び声が響く。




「おかしいとは思わなかったか?
あんなに毛嫌いされて!」

ミズキ…

「イルカも本当はな!
お前が憎いんだよ!!」

ミズキ…!

「お前なんか誰も認めやしない!!
その巻物はお前を封印するためのものなんだよ!!」

ミズキ!!!!

マイは自分の中で何かがブチンと
切れるのを感じた。
その直後、ミズキが放った十字手裏剣を視界に捕らえると、素早く印を結び
水牙弾で手裏剣を、弾く。

そのまま、突っ込むように姿を表したマイは…
『水流豪脚旋風!!』
と、ミズキの右腕へと痛烈な回し蹴りを放つ。

突然の横からの攻撃に
ミズキはバランスを崩し、そのまま数十メートル吹っ飛ばされる。




その場に降り立ったマイは
ナルトを振り返る。

そこには、ナルトを攻撃から身を呈して
守ろうと、覆い被さったイルカの姿があった。

そして、そのままの状態で
イルカはポツリポツリと語り始めた…。
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