第3章 葛藤
その後、商店街に待たせていたシカマルが
路地裏に現れ、
大泣きするマイを抱きしめるアスマに
「紅先生に…言ってやろう」
と、おちょくるのだった。
――――……
アスマはシカマルを、
マイは、イルカ先生と一楽に行っていた
ナルトを迎えに行き、家まで送り届けると
その足で、火影邸へと向かった。
「失礼します」
アスマが扉を開け、中に入ると
どこか呆れ顔の火影が座っていた。
「商店街にて、女性に被害を加えようとしていた
忍3人につきましては、イビキが今、事情を聞いております」
方膝をつき、火影に報告をするアスマ。
表向きは、絡まれたマイをアスマが助けた…
という事で処理された。
「うむ。ご苦労じゃったな……ところでだ。
お前はどこまで知っておる…?」
席をたつと、アスマをじっと見据え
真剣な面持ちで火影は問う。
すると、それまで静かに隣に立っていたマイは
突然土下座をし
『う~…、どうせ水晶で見てたんでしょ??
ひー爺様ごめーん!!!私が悪いのです!ごめんなさい!!!』
と、今までの重い空気はどこへやら……。
その様子に、火影もハァとため息を漏らし、
アスマは「ひー爺様!?」と呆気に取られていた。
ゴホンと一つ咳払いをすると、火影は改めてアスマに向き合い
「これは、かなりの機密事項じゃ…。分かっておるな?」
と、念押しするように告げる。
アスマは火影をまっすぐ見つめると小さく頷く。
火影はマイに視線を移し、マイも頷くのを確認すると、静かに語り始めた。
――――……