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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第15章 写輪眼



円柱が何本か張り巡らされた何も無い部屋の真ん中に、上半身を露にしたサスケが座り、呪印を中心にカカシは自らの血で封印式を書いていく。
すばやく印を結び、呪印へと手のひらを押し当てると、四方八方から封印式がひきよせられるように集まり、呪印を囲むように円形の印が完成した。
強力な呪印を抑え込む術の為、サスケ自身への負担も大きいようで、脂汗と共に、肩で息をしているのが分かる。

(封邪法印か…。)

マイは、封印の様子を、室内の円柱によりかかりながら見ていた。

「今度もし、その呪印が再び動き出そうとしても…、この封邪法印の力がそれを抑え込むだろう…」

ただし…とカカシは付け加えた。

「この封印術は…サスケ…
お前の意思の力を礎にしている。
もしお前が己の力を信じず、その意思が揺らぐような事があれば…呪印は再び暴れだす。」

朦朧とした意識の中、最後まで聞き終えたサスケは、張り詰めていた糸が切れるようにその場に倒れた。


その刹那、場は一瞬にして異質な空気へと変わる。
「封印の法術まで使えるようになったなんて…
成長したわね…カカシ…」

その一瞬の躊躇が仇となる。集中力を欠いたマイの振り下ろした刀は、その者を捉える事が出来ず空を切る。嘲笑うかのように刀を軽く交わすと、突如現れた大蛇丸は倒れているサスケへとクナイを寸止めし、厭らしく笑う。

「傷つけられたくなかったら…刀を終いなさい…。別にここで殺り合うつもりはないわ…。」
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