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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第14章 第三次試験予選



試験会場に向かう途中、カカシは先程の火影との会話を思い返し、背中に走る悪寒に震えていた。

「三代目様の孫馬鹿にも…困ったなぁ。おぉ怖っ!!」


――お主…マイに気があるようじゃが…その日頃の所業を改めずに手でも出してみぃ、わしが全力で潰す!――

勢いに任せてキスしたことがばれようものなら、木ノ葉のプロフェッサーに殺られる…と、カカシは無断で試験会場にきたにしては、あまりにも大きな叱咤に盛大に溜め息を吐くのだった。




―――――……



第三次試験会場では、先程死線を乗り越えた受験生達が火影より試験内容並びに、試験を行う本当の目的を聞いていた。

観戦場所の二階からその様子を眺めるマイ。

(この試験は戦争の縮図…。
同盟国同士の力のバラメーターにもなるなんて…ひー爺様も酷なことを伝えるのね…)


火影の説明が終わり、初戦の対戦組が発表された。
ウチハ・サスケVSアカドウ・ヨロイ。

マイが柵に肘をつき頬杖をついて見ていると、受験者と上忍師達が二階へとゾロゾロと上がってきた。

先程までボロボロだったナルトが、サスケにヤジを飛ばす様子を眺め、マイは柔らかい笑みを溢した。

(本当…元気だけは火影級ね…)

「何?待機中?」
『そ、サスケのね。止めさせなかったんだ?試験』
「アイツがそんなの認めるわけないでしょ~よ」

隣に並んだカカシと顔を合わせるわけでもなく、月光ハヤテの開始の合図と共にサスケの様子を見ながら会話を交わす。

ドーム型になっている試験会場をぐるりと見渡せば、先程の砂忍、サスケが手も足も出なかったガイの教え子に…日向のとこのネジとヒナタ。アスマの近くには…見覚えのある3人。猪鹿蝶のところのせがれたち。
今年のルーキーは粒揃いだと、マイはこの子供たちの未来に胸を踊らせていた。

見渡していた所でアスマに軽く会釈すると、トボトボとマイとカカシのもとへと歩いてきた。

「さっきから気になってたが、暗部はお前か」
『申面で気付かなかったんですか?』

隣に並んだアスマは、マイに声をかけると、反対側にいるカカシへと、手をあげ挨拶をする。

「おい、アスマ!暗部と何話してんだよ?」
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