第14章 第三次試験予選
「理解した…。お主は間違っておらんよ。大丈夫だ。」
その言葉にマイはまたも涙が込み上げてくるのを止めることが出来なかった。
「やはり…サスケが目当てのようじゃな。水姫お主も気をつけるんじゃぞ。あやつが何を考えているのか、まだ明確には分からんが、恐らく力あるものを探しておるのは明白じゃ。」
マイは涙を拭うと立ち上がり、火影に向かって力強く頷いた。
火影もまた、マイに優しく頷くと、うってかわって鋭い目付きでカカシの方を見やる。
「さて…カカシ。お主何故ここにおるのかのぉ?」
「いや…あの…、大蛇丸という話を風の噂で聞き付けましてね…」
ジーっと見つめる火影に苦笑しながら答えるカカシ。
「それだけかのぉ~?」
「そ、それはどういう…」
すると、火影はカカシの耳元に歩み寄り、何やら言葉を交わすと、カカシは青ざめて苦笑を漏らしていた。
「これより第三次試験がはじまる。カカシは直ぐに戻りなさい」
御意。という言葉を残しその場から消えるカカシ。
「水姫は、わしと一緒に戻り、サスケの護衛についてもらおうかの」
『分かりました。』