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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第10章 本当のワタシ



「もー!まぁたナルト君は脱走してるー。検査があるから戻って下さい!」

看護師に呼ばれたナルトが部屋を後にするのを見送ると、マイはカカシに向き合うように、ベット横の椅子に腰かけた。



『写輪眼…使ったんだ…?』
「うん…ちょっと大変だったからね~」



──────────…


マイは、その後も不安が拭いきれず、事細かに火影へと食ってかかっていき、渋々ながらも火影から詳細を聞くことが出来たのだが…ナルト達がサクラ以外入院という知らせを聞いて、真っ青になりながら火影へと波の国へ行かせてほしいと、懇願…否、脅して承諾を得たのだった。
今回の任務にザブザが絡んでいたこと、白という血継限界を持つ少年との戦闘、悲しい最後…、
ナルトの九尾チャクラの暴走等を聞き出したマイは、何かあれば必ず伝えるといっていた火影が隠していたことに腹を立て、

『ひー爺様の嘘つき!薄情者!』と、
わめき散らして木ノ葉を飛び出してきたのだ。


──────────…



「その様子だと…知ってるのかな?」
『うん…ひー爺様問い詰めて脅して聞き出した…』
「こらこら…でも、よく来られたね…」

くくく…と笑うカカシを見つめ、マイは旅立つ前の約束と向き合う覚悟を決めていた。
そして…口布を下げ、フェイクの傷跡シールを剥がすと
何年ぶりかの本当の素顔でマイはカカシと向き合った。
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