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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第10章 本当のワタシ



駆ける…疾風のごとく…
マイは森の中を全速力で駆けていた。

波の国にある小さな診療所に到着したマイは、数部屋しかない小さな診療所を駆けながら目当ての病室へと飛び込んだ。

「なっ!マイちゃん…」

何故ここにいるのか…息を乱し、走ってきたことが容易に伺えたカカシは、心配してきてくれたのだと
愛おしさを込めて名前を呼んだ。

マイは駆け寄ると、徐に抱きついた。




隣に座っていたナルトに…。



「えぇ~~~~!?」

カカシは横たわったまま、何とも間抜けな声を上げる。

「わ、わ!どうしたんだってばよ!なんでいるんだ!!!」

『よかったぁ…ナルト…』

きつく抱き締めたまま離れないマイに戸惑いつつも、心配して駆け付けてくれた事がナルトは嬉しかった。

『旅行がてら…来ちゃった♪
辛かったね…でも…また強くなったねナルト…』

ザブザや白との戦いを経て、肉体的にも精神的にも成長した事が一目見て分かった。




「マイ姉ちゃん。俺…強くなったよ…」









「俺も…頑張ったんだけどね…?」

ナルトと#マイ#が声の主へと視線を移すと、横たわったままヒラヒラと手を降るカカシが寂しそうに見ていた。

『あ…、お疲れ様です。』
「うわぁ…冷たくな~い?」

ナルトを抱き締めたまま、さらっと返すマイにふて腐れたように呟くカカシ。
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