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足元に吹き抜けてく花びら

第8章 イギリスへ


翌日から、英美子はパスポートの申請に奔走した。
必要書類を揃え、写真を撮り、サクラの渡航準備も調べた。
動物病院で予防接種を受け、輸出検疫の手続きも始めた。



部屋の片隅には、少しずつ荷物がまとめられていく。
服は最小限、思い出の品は厳選して。
千切が言った通り、「最低限」でいい。
大切なのは、これからの生活だった。



夜、英美子は千切から届いたメッセージを見つめていた。



『準備どう? 無理しないで。サクラにもよろしく』

英美子は、スマートフォンを胸に抱きながら、そっと目を閉じた。
不安はまだある。
でも、彼の言葉が、少しずつその不安を溶かしてくれる。

『もうすぐ、会えるね』

英美子は、サクラの寝息を聞きながら、未来へ向けて一歩ずつ歩き始めていた。
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