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足元に吹き抜けてく花びら

第5章 試合の後で


英美子は、マキシ丈のワンピースの下にはいたレギンスに隠された半分潰れた自分の左足に目を向けて、その落とした視線を誰にも気づかれないように前にむけて、両手を振って遠慮したが蜂楽が


「それ最高!」


と叫び、千切は


「…英美子さん、行きたい場所ある?」

と優しく尋ねた。

それは彼女の言葉に対する優しい拒絶だった。


英美子は少し戸惑いながらも、ぽつりと答えた。

「足を悪くしてから、ずっと行けなかったテーマパークがあって…あと、パンケーキ専門店。ずっと夢だったの。」

玲王はその夜のうちに手配を済ませた。翌朝、6人は貸切のテーマパークへと向かった。



朝の光がまだ柔らかい時間、車椅子の英美子を囲むようにして、6人はテーマパークのゲートをくぐった。誰もいない園内は、まるで彼らだけの物語が始まる舞台だった。

蜂楽は

「英美子さん、ジェットコースター乗れるように改造してもらったって!行こう!」


と無邪気に笑い、

「わたし、三半規管弱いから、ジェットコースター乗れないの!」

と悲鳴をあげる英美子に千切は


「無理しないでね」


とそっと手を添えた。


凪は観覧車の中で玲王と向かい合い


「…こういうの、玲王がいなかったら絶対来てない」


とぼそり。


玲王は

「でも、来てくれて嬉しいよ」

と微笑んだ。

潔は英美子と並んで歩きながら、園内の写真を撮っていた。
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