第4章 チャリティーブルーロック開始!
試合終了の笛が鳴ると、スタジアムは大きな拍手に包まれた。
勝敗いいのか、悪いのか同点だった。英美子はこの結果に心のどこかでホッとしていた。
それ以上に観客の心を打ったのは、彼らのプレーに込められた想いだった。
英美子が観覧席から立ち上がると、黒澤が静かに寄り添った。
「お嬢様、皆様がこちらへ向かわれます」
数分後、汗を拭いながら千切、蜂楽、潔、玲王、凪が英美子のもとへと歩いてきた。
「どうだった?」と蜂楽が笑いながら尋ねる。
「すごく……感動しました。こんな感動的で熱いスポーツ観戦、私初めてです!」
感動で涙に瞳を潤ませた英美子は眩しそうに皆を見つめた。
英美子の言葉に、千切が少しだけ顔を赤らめながら頷いた。
「英美子さんが見てくれてると思うと、自然と全力になれました」
「俺も。あの会見のあと、もっとちゃんと伝えたいって思ったんです」
と潔。
玲王は、彼女の前に立つと、少しだけ声を落として言った。
「あなたがいたから、今日の試合は意味を持った。感謝しています」
凪は、少し離れた場所からぽつりと呟いた。
「……応援、ありがと」
英美子は、彼らの言葉に胸がいっぱいになりながら、静かに微笑んだ。
この数日で、彼女の世界は大きく変わった。
ただの偶然の出会いが、絆へと変わり、信頼へと育っていった。