第3章 運命の記者会見
ビジネスホテルの一室。英美子はカーテンを閉め切り、ベッドの端に腰を下ろしていた。チェックインを済ませたばかりだが、心はまだ落ち着かない。スマホを握りしめたまま、何度も通知を確認しては、ため息をついていた。
そのとき、部屋の電話が鳴った。
「……はい」
恐る恐る受話器を取ると、フロントスタッフの声が聞こえた。
「お客様、外線でお電話が入っております。御影玲王様のご関係者の方からです」
(御影グループ!?)
たしか、今回のイベントは御影グループが主催と新聞記事に記載されていた。
(あの三人の仲間…かな?)
一瞬、息が止まった。
「……代わってください」
すぐに、柔らかくも凛とした年配女性の声が受話器越しに響いた。
「桜沢英美子様ですね。私、御影家で玲王様を長年お世話しております者です。突然のご連絡、失礼いたします。現在の状況を鑑み、御影グループが管理するホテルへご移動いただければと思いまして。安全とプライバシーは保証いたします」
英美子は言葉を失いながらも、静かに頷いた。
「……ありがとうございます。お願いします」