第1章 出会いは病院で
その時、千切のスマホが、ひときわ高く震えた。
「……来た!」
少し興奮の混ざる千切の声に、蜂楽と潔が一斉に顔を上げる。
「えっ、マジで!?桜沢さんから!?」
蜂楽が身を乗り出し、潔も思わず手に持っていたペットボトルを置いた。
千切は画面を開き、届いたメッセージを目で追う。
『こんばんは。突然のご連絡、失礼します。
先日は本当にありがとうございました。
タクシー代の領収書を見て、皆さんにお支払いしていないことに気づきました。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
もしよろしければ、振込先など教えていただけますか?』
千切はその文面を読み終えると、ふっと口元を緩めた。
「……やっぱり、来た」
「うわー!真面目〜!でも、なんか桜沢さんらしいよね!」
蜂楽は嬉しそうに笑いながら、千切のスマホを覗き込もうとする。
「ちょ、見るなって」
千切が軽くスマホを引くと、潔が小さく笑った。