第2章 隠しの里へ
「『特別柱稽古?』なんだいそれ?」
おにぎりにかじりつきながら炭治郎は玄弥に尋ねた。 玄弥は味噌汁をすする手を止めて
「ああ」
と言うと、味噌汁の入った椀を床に置いた。
「お前ら『裏柱』って聞いたことあるか?」
玄弥の問いかけに、炭治郎は首を振り、善逸がキョトンとした顔で
「『裏柱』?なにそれ?柱に裏も表もあるって事?」
と尋ねた。
伊之助は会話を聞いている様子もなく、夢中で川魚をほうばっていた。 善逸問に玄弥は
「ある」
とうな頷いた。
「これは柱全員と、一部の隊士、あとは隠れが知ってる秘密事項なんだが」
玄弥が居住まいを正して3人に話した。
「『裏柱』は元柱の2人が現役引退して、隠しを育成するために裏方に回った人達なんだが、その経験や実力からただの指導者としてではなく、『柱』と同等の扱いを受けている、隠し達の頂点にいる人たちを『裏柱』と呼んでいるんだ。」
「なんだ!?その『裏柱』ってーのは強えのか!?」
握り飯を口に詰め込みながら、ご飯粒を巻き散らかし、興奮気味に急に伊之助が、玄弥に詰め寄った。
「なんだ!?お前聞いてたのかよ!それより食いながら話すな!」
顔にかかる飯粒をきったねーなと手ぬぐいでかお拭き取りながら玄弥がボヤいた。ひとしきり顔を拭ったあと、玄弥が真面目な顔つきに戻った。
「強い。それも半端なく。今の『裏柱』と互角に戦えるのは、悲鳴嶼さんや、兄貴、冨永さんくらいじゃないか?」