第1章 裏柱
「そういえばウチの弟子ふたりは?朝から姿が見えないけど…」
と、恵は自分の継子達を探すように庭先を見渡す。
「絶対豹馬といると思ってたんだけどな。」
わざとらしく豹馬に聞こえるように大きな声で言ってから、恵は今度は少し真剣に庭先を見回した。
「2人なら隠しの訓練監督に行ってるよ。恵さん、寝てて全然起きなくて、押し付けられたって玲王言ってましたよ。」
思い出し笑いをしながら、豹馬は恵に言った。
「だって面倒くさいんだもん。それに隠しの基礎鍛錬の監督指導なら、もうあの二人で十分こなせるよ。」
恵は変わった形の重そうな銃剣を背負った背中で、腕を組んで左右に揺れた。
「そういえば悲鳴嶼さんが、2人に逢いに来てますよ。座敷に通してありますから、いってください。」
豹馬に促され、璃玖と恵は顔を見合わせながら、客間の座敷に入っていった。
「失礼する」