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゛裏柱゛稽古編

第3章 鬼もどき


――同時刻
「さて、稚魚共が来たな。」

外の気配に璃玖は茶を飲み終えるとふっと口角を上げた。

「手筈はさっきの話の通りでいいね。」

恵も湯呑みを座卓に置くと、よいしょっといいながら立ち上がる。 璃玖も立ち上がると、ふと何かを思いついて

「豹馬、すまんが『あれ』を出してはくれまいか?」

璃玖が頼むと豹馬は心得ていたように先に出して、自分の影に隠すように置いてあった着物の羽織を璃玖が立ち上がる手伝いをして、彼女が羽織っていた羽織を脱ぐ手助けをしてから新しく彼女が羽織に袖を通すところまでまめまめしく手伝う。
――シュ!羽織に腕を通すと小気味よい衣擦れの音がする。彼女の細い透き通るような髪を直す豹馬の手。

「これに腕を通すのは1年ぶりだな。」

「1年前の白無垢姿も良かったけど、やっぱりこの羽織を羽織った姿が1番綺麗だよ。」

「世辞はよい。馬鹿者!」

照れくささを誤魔化すように言う璃玖に、恵が

「ヒューヒュー!まだまだ新婚さんだねー!あついあつい」

と、癖のように首の後ろで手を組んで璃玖を冷かす。

「バカか!お主の準備はそれでいいのか?」

顔を赤く染めながら、恵の佇まいを見て璃玖が尋ねる

「なんで?どっかおかしい?」

両手を軽く広げ、璃玖に全身を見せるようにする。 隠れの衣装を軍衣のように改造した隊服。左右残しに下がった最新式の短筒が収まったホルダー、そして背負った奇妙な形の銃剣。 ショートカットが良く似合う美しい青年将校のような佇まいに璃玖は目を細め

「いや。お主らしいよ。」
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