第5章 籠
しばらくそうして現状のつらさに浸っていると、前の扉が静かに開いた。
「やぁやぁ、来てくれたんだね。君は…そうか、子どもがいるって話だったねぇ…」
長い白髪の癖のある毛に、特徴的な眉、赤く雫が垂れた帽子を被った男が部屋に入ってくる。
音も立てずに静かにその巨体は分厚い畳の上に座った。
きらきらとした瞳にはこの世の全ての希望が詰め込まれていて、柔らかく微笑む顔は静かにさやかたちの心を安心させた。
「わぁ…それも全員女の子か。賑やかで素敵な家族だね。」
「教祖様!先日はありがとうございました。娘たちにもぜひ教祖様のお導きをいただきたくつれてまいりました。」
「君は本当に素晴らしいよ、俺はね、未来のある子どもたちの声を聴いてあげるのもとても好きなんだよ。」
「あぁ…そうだねぇ……この頃の女の子は、特にデリケートな年頃だよねぇ。だから、ひとりずつ聞くことにしているんだ。じゃあひとり残って他は外してくれるかい?」