第5章 籠
「贈り物をしたくてね。さやかを呼んだんだ。こちらへおいで?」
童磨は奥の部屋に続く扉に向かって歩き出す。
この部屋は童磨がいつも過ごす部屋で、誰も簡単に出入りすることはできない。
奥に部屋があるのは知っていたが、踏み入れるのは初めてのことだった。
部屋は美しい天蓋のついた大型の寝台が一台あるだけだった。
童磨は巨体をその寝台の端に腰掛けさせると、さやかに隣に座るように言った。
さやかは何が始まるのか戸惑いながらおずおずと横に浅く腰かけた。
「さやか、お誕生日おめでとう♪今日で16歳だねぇ。」
そういうと童磨はゆっくりとさやかをベッドに押し倒した。
「16歳の誕生日の日、その日だけは俺は人間に贈り物ができるんだよ。」
童磨はペロリと舌舐りをしてこちらを真っ直ぐに見た。
虹色の瞳が細かく揺れて、さやかはここに囚われている、そんな感覚に陥った。