第3章 予感
両手で包み、白いクリームを薄く伸ばしていく。
手の甲、手のひら、指、爪の周り────
温めながらゆっくり塗り込んでいった。
反対の手をとった時、香りのことが気になってさやかは顔をあげながら尋ねた。
「そういえば勝手につけちゃったけど、この香り大丈…………
フシュシュ〜………
見ると竈門くんは、まっっかな顔をして片手で顔を覆いながら後ろによろけた。
「えぇっ?!大丈夫……??」
急いで顔に手を当ててみると、
(えっ結構熱い気がする…!私ってば、手を触っても気が付かなかったの?、)
「っ……さやかさんっ!俺、大丈夫ですからっ!大丈夫ですからぁぁ!」
「失礼しましたぁ!!!!!」
ガラガラガラガラ!!!!!!
ぴしゃん!!!