第1章 青の約束(青峰大輝)
___次の年
私は高校生になった。
家から近いこともあり、桐皇学園に入学した。
親友のナナも一緒だ。
「レイラー!ね!帰りマジバ寄ってかない?」
『うん、いいね!行こう♪』
高校に入ってからは、ナナと帰りに寄り道して帰るのが日課だ。
___ドンッ…
ナナとの話しに夢中になっていたので、よく前を見ていなかった私は、教室のドアを出る時に何かとぶつかった。
『っ…痛っ…』
「…痛ってぇな…」
(あ…)
ぶつかった先には人がいて、背が高くて色が黒い男がこちらを睨んでいた。
『あ…ごめんなさい。よく前見てなくて…』
「…。次から気をつけろ…」
そう言ってその男は歩いて行った。
「あれって、青峰くんだよね?学校一緒だったんだ。やっぱり怖いねぇ…」
『ここの学校、男バス強いみたいだからね…』
「それより!早く行こ!お腹空いたー!」
私はナナに笑って答えて、歩いている男の後ろ姿を目で確認した後、再び前を向いて歩きだした。