第1章 青の約束(青峰大輝)
「…負けたのか…この俺が…」
呆然と立ち尽くす青峰くん。
そこへ黒子くんが近づいて、
「青峰くん。まだあの時の拳を交わしてません。」
___そう言って2人は拳と拳を合わせた。
私は、青峰くんに駆け寄った。
『青峰くん!…ね?青峰くんより強い人、いたでしょ?』
「…あぁ、そうだな。つーか練習してぇ…。次は絶対勝つ…」
『!!…うん、そうだね!』
「つーか…レイラ…カッコつけて俺が日本一にしてやるなんて言ったけど…悪い。負けたわ。」
『…負けちゃったけど、私はこの場所に来れただけで幸せだよ?青峰くんが私をマネージャーに誘ってくれなかったらここに立てなかった…。それに青峰くん、バスケまた好きになったでしょ?』
「あぁ。もっと強くなりたいって思うと楽しみでしょうがないわ。」
___ギュッ…
「なぁ、レイラ。優勝出来なかったけど…やっぱり俺の女にならねぇ?つーかなれ。…返事は?」
大観衆の中、広いコートの真ん中で青峰くんに抱きしめられる。
大きくて、あったかくて、優しい…。
『うん…なる!!』
そう言って青峰くんを抱きしめ返す。
「レイラ…」
『ねぇ…いつの間に名前で呼んでくれてたの?』
抱きしめていた腕の力を緩めて青峰くんの顔を見上げると、
___チュッ…
青峰くんの顔が近づいてきて、私の唇と青峰くんの唇が重なった…
「もう俺の女なんだから名前で呼んだっていいだろ?つーか…好きだ。レイラ。来年こそは一緒に日本一…約束だ。」
『私も…青峰くん大好き!うん、約束…ね?」
___チュッ…
再び2人は唇を重ねた。