第4章 約束
バァン!!!
「チッ…此処にも居ねぇのか!!何処だ!白雪!!!」
芥川が白鯨(モビー・ディック)に乗り込んだタイミングで俺も乗り込み、白雪を探しているがなかなか見つからねぇ。
太宰の手紙には白雪は恐らく地下の密室に監禁されているはずだと書いていた。
地下の部屋をひとしきり探したが一向に白雪は見つからない。
焦りと苛立ちもあり、壁を殴りつけたその時だった…
「ッ!白雪…見つけたぜ!!」
殴った壁が崩れたその奥になんともう一つ扉を見つけたのだ。
明らかに今までの扉と違い分厚く、厳重な扉…
白雪は此処に居る…
分厚い壁も俺にとっちゃなんの問題もねぇ。
ドンッ!!!!
「白雪!!!!ハッ!白雪しっかりしろ!!!」
扉をぶっ壊し、部屋の中に入ると目に入ったのは…
腕を鎖で拘束され、ベッドにぐったりと倒れている白雪だった。
慌てて駆け寄れば、息が止まっていた。
即座に人工呼吸を行う…
「白雪っ!白雪、しっかりしろ!!漸く見つけたんだ…また俺の前から居なくなんな!!!白雪ー!!!!」