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太陽と月 【文スト/中原中也】

第4章 約束


「ハァ…全く、、、。ここ数年で最悪の1日だよ。」

「それはこっちの台詞だ。白雪は此処にいるんだろうな?」

「恐らくね…」

首領の命で仕方なく太宰と一夜限りだけ共闘することになった。

嫌で仕方はねぇが、白雪の居場所も判っているとのこと…

そうであればやるしかねぇだろ。

どうやらQと同じ場所で監禁されているようだ。

早く白雪を助けねぇと…

「ふふ、そんなに白雪が心配かい?」

「ッ!当たりめぇだろ!彼奴怪我してるんだぞ!!」

「中也、君は本当に白雪が絡んでくるとポンコツになるね〜」

「っるせぇ!糞太宰!!手前は後で殺す!!」

「はいはい、ほら行くよ。姫君たちがお待ちだ…」

先へ進む太宰…

中也は負けじとその後を追った。

白雪の無事を祈り、焦る気持ちをなんとか抑え中也は白雪の監禁場所へと向かった。

然し、その場にいたのは…

「ほら、いたよ。助けを待つ眠り姫さまだ」

「ッ!おい白雪は何処にいんだよ!」

そう、その場にいたのはQの1人で白雪の姿はなかったのだ。

判りやすく焦りの声を出す中也に太宰はフッと笑い…

「此処には居ないよ。そう云わなくちゃ森さんも君に食いつかないと思ってね」

「手前、ふざけんなよ!!彼奴が死んでも構わねぇのか!?」

太宰の策略にまんまと騙されたことに対する怒りと、白雪を救えない自分に腹が立った。

思わず糞太宰の胸ぐらを掴んでいた。

そんな太宰は顔色一つ変えることもなく俺の手から抜け出した。

「落ち着きたまえ、此処には居ないだけで彼女の居場所は知っているさ。Qを連れ出してから場所は教えてあげようではないか」

「本当だろうな?」

「勿論だとも。今回だけ白馬の王子様のポジションは君に譲ってあげるよ…ナイフ貸して」

「は?」

「あっ!念の為にさっきスっておいたんだっけ」

「手前…」
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