第3章 動き出す時計の針…
「くっ…アンタやるじゃないか…」
「そー云うアンタらもなかなかだった、久しぶりに楽しませてもらったぜ」
首領に殺すなと云われている為、少しばかり暴れたまでだ。
まぁ白雪も悲しませたくもねぇし…
そーいや、白雪は元気か?
久しぶりに姐さんと再会もできただろう…
ふと彼女のことが気になり女医に尋ねた。
すると予想外の言葉が返ってきたのだ…
「白雪は…"組合に誘拐された"…」
「なにッ!?白雪が組合にだと!?どういうことだ!!」
思わず声を荒げるも、女医は静かに言葉を続けた。
「白雪はアンタんとこの幹部様を庇ったんだよ…アンタらが白雪を危険な目に遭わせたんだ!」
そう云って悔しそうな表情をする女医に俺は言葉を失った。
白雪が…既に組合の手の中にいる
「ッ!!白雪は何処にいる!!」
焦る俺は女医に問い詰めるも、女医は静かに知るわけがない…知っていればとっくに助けに行っていると答えた。
居ても立っても居られなくなった俺はその場を後にした。
「ッ糞…」
頼む…、無事でいてくれ
俺が必ず手前を助けてやる…
だからそれまで…
「死ぬんじゃねぇぞ…」