第2章 夢主東卍に入る
私は集会が始まるまで神社の境内で待っていたが、千冬さんと場地さんが仲良く話していたので私もそこに交ざって話を聞いたりした。「俺と場地さんは、俺と同じ中学で同じチームなんだよ!」と二人は教えてくれた。(へぇーそうなんだぁ……)と思っているともう少しで集会が始まるようだ。ーーーガヤガヤとした喧騒の中、神社の境内に集まる沢山の不良達の姿があった。(怖いけど、、みんな真剣な目してる……)私は圧倒されていた。でもその中で一際目立つ存在があった。それは、長い金髪を三つ編みにした長身の男だった。彼は鋭い目つきで周りを見渡しているように見えた。(なんか怖そう……ヤンキーってみんなあんな感じなのかな……)私がそう考えていると、三ツ谷さんが話しかけてきた。「あれが総長だよ」私は驚いてしまった。「え?!あの人が東京卍會のトップ?」すると「違う。あの人は龍宮寺堅って名前で皆はドラケンって呼ばれていて、副総長だ」と千冬さんが教えてくれた。「じゃあ、ドラケンさんの前に座っている可愛い感じの人が総長さん?」「そうだ」と千冬さんが答えた。(へぇー、あの人が東京卍會の総長なんだ……なんか可愛い感じの人だな……)「俺達の総長は佐野万次郎って名前だ」と千冬さんが教えてくれた。「佐野万次郎……さん?」私が聞き返すと千冬さんは頷いた。「皆はマイキーって呼んでるんだ」場地さんは私の方を向いて言った。「夢子、マイキーに挨拶しに行くか?まだ集合始まってないし」「え?!いいの?」私は驚いてしまった。(なんか緊張する……)私が戸惑っていると千冬さんが言った。「大丈夫だって!マイキーは優しいから!」そう言って私の手を引っ張ってくれた。そして、総長のマイキーさんの前まで連れてきてくれたのだ。(うわ……近くで見るともっと可愛い……なんかカッコ良さも兼ね備えてる……)私はドキドキしながら彼を見ていた。