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たまのケージ【ヒロアカ】

第13章 推しと好き(爆豪勝己)


 ある日の、日曜日。

 私は、買わなきゃならない物があって寮を出て駅前の大通りを歩いていた。
 
 「大体、揃ったかな」

 独り言を呟きながら歩き続けていると、視線の先に見慣れた推しを発見した。

 あれ?あそこに立ってんの、ざっぴーじゃん!
 
 休みの日まで推しに会えるなんて……ん?

 雑踏の中から、ざっぴーめがけて歩いてくる女の人がいる。
 しかも、相当美人な。

 おぉ……なんか、よかった。

 ざっぴーにもちゃんとカノジョ、いたのね……よかった枯れてなくて。
 
 それにしても美人だなぁ……どこで捕まえたんだか。


 推しの幸せは、私の幸せ。


 ありがたや。


 心の中で手を合わせていると、ざっぴーが私の姿に気付いたらしく、ちょっと気まずそうな表情をされた。
 そして、カノジョと思しきキレイなお姉さんと何か話した後、1人で近くのカフェに入っていった。

 その様子を眺めていた私と、お姉さんの目が合った。


 推しの好きな女の人って、どんな人なんだろうか?


 という、単純な疑問だけで私はお姉さんに近づいていった。

 「あのぅ……お姉さん、ざっ……あ、いや、相澤先生のカノジョですか?もしかして」
 私が話しかけると、お姉さんはいかにも私美人ですって感じの笑顔を作った。
 「先生、かぁ……あなたは消太の生徒さん?」
 「そ、そうですけど」

 消太……消太って、呼ばれてんのか……

 「消太また、面白いあだ名とか付けられてる?」
 「……へ……?」
 「去年は、イレ先だったなぁ。……面白いよね、今の子って」

 それ、真綿センパイのアレじゃん……

 っていうか……

 なんか、このヒトの言い方、やだなぁ。

 まるで、『彼女の私には敵わないでしょ?』って言われてるみたいな……

 ……

 爆豪くんとは違う意味で、腹立つ。

 私が何も言わずにお姉さんを見ていると、クスクスと笑われた。
 「あら、嫌われちゃったかな?」
 「……は……いえ、別に」
 
 つい、はいと言いそうになってしまった。

 だってさぁ、カノジョだからって余裕すぎやしない?
 キレイな顔してキレイに笑ってさぁ……
 いや別にざっぴーのカノジョになんて1ミリもなりたい気はないけど、なんかこれはこれでムカつく。


 こんなオンナ、ざっぴーには似合わないと思ってしまった。
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