• テキストサイズ

たまのケージ【ヒロアカ】

第13章 推しと好き(爆豪勝己)


「暴君だぁ?っせぇんだよ!どけっつっとんだろが!」

正直、断ってやりたい。

だけど、隣に透ちゃんいるし、ヤンキーじゃあるまいしどくどかないなんて理由でケンカしたって誰も1ミリも得なんてしない。

「……はいはい」

私は、廊下の左側にスッと避けた。

爆豪くんは、私を一瞥すると普通に廊下の真ん中を通って教室へ入っていった。

「ねぇ繭莉ちゃん、言っちゃえばよかったんじゃない?だが断る!って」
「それ……どっかの漫画の漫画家みたいだね」

 っていうかさ……爆豪くん……

 なんで、あのヒトいっつもあんなピリピリしてんの?

 心にゆとりがないんじゃない?

 あんなんじゃ、一生カノジョ出来ないよ?
 
 ま、私にはなーんの関係もないから言わないけど、本人には。

「私達も教室入ろっか、透ちゃん」
爆豪くんの事なんか考えても別に何の得にもならないので、私は考えるのを止めにして教室へ入る事にした。

「ねぇ繭莉ちゃん、昨日の宿題さ、ここがよく分かんなかったの!教えてくれる?」
教室に入るなり、透ちゃんが鞄をゴソゴソしながらそう言ってきた。
「うん、ここじゃなんだから、一旦席着こっか」
「え!教えてくれるの?ありがとー!」

しかし、透ちゃんの席の前まで行って、私ははっとなった。

 ……そうだった……

 透ちゃんの後ろの席、爆豪くんじゃん……

 なんか、可哀想だな透ちゃん……

そんな事を思っていると、透ちゃんの後ろの爆豪くんと目が合ってしまう。

「……チッ」

舌打ちされた上に、めっちゃ睨まれた。

 ホン……コイツ……


 ムカっつくわぁ……!!


 私、あのヒトに何かした?言った?

 そんな記憶、ひとかけらもないんだけど。

 っていうか……いつからつっかかられるようになったんだっけ?

 ……なんか、考えてたら更に腹立ってきた……

「えー……と?どこが分かんないの?透ちゃん」
どこまでムカつこうがこれ以上はどうにもならないので、今度こそ爆豪くんの事を考えるのを止めて透ちゃんの開いていたテキストに全集中する事にした。

 
ただの、腹立つクラスメイト。


私の中の爆豪勝己という男は、そういう位置付けに居た。

/ 356ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp