第12章 ゆめのプロポーズ2(相澤消太)
それから、2年後。
私は久しぶりに、東京からこっちに戻って来ていた。
いつもなら、戻る時は相澤さんに連絡するんだけど、今回はしなかった。
報告したい事があるんだけど、いざそうしようと思ったら連絡するのが怖くなってしまったのだ。
何でだって聞かれると、それは……
「はぁ……」
溜息を吐きながら駅前の大通りを歩いていると、向こうから相澤さんが歩いてくるのが見えた。
や、やば!
私は何故か咄嗟に通りの植え込みに座って身を隠してしまった。
む、無理!心の準備が……っ……!
そう思いつつ相澤さんを目で追っていると、ふと彼の足が止まる。
「……ん……?」
何故か、大きめのレンタルドレス店のショーウィンドウの前で、何かを考え込むように立ち止まっている。
「……んん……?」
どう、したんだろう……?
私は、もっと良く相澤さんの表情が見えないかと、座り込んだまま植え込みから上半身を乗り出した。
「あの、すみません」
突然後ろから声をかけられて、私はビクっと跳ね上がった。
「は、はいっ!?すみません!」
謝りながら振り返る。
「大丈夫ですか?具合、悪いん?」
そこには、プロヒーローのウラビティとフロッピーが立っていた。
おおっ、カワイイなぁ……
じゃなくて!えっと!
「ご、ごめんなさい……大丈夫、です……」
「嘘ついちゃ、だめよ」
そう言って、フロッピーが手を差し出してくれた。
でも、今立ち上がったら相澤さんに気付かれてしまうかもしれない。
「あ、あの!大丈夫なんで、ホントに……私の事は、見なかった事に……!」
「そういうワケにも……あれ?」
ウラビティが、何かに気付いたようだった。
「あそこに居るの相澤先生ちゃうん?フロッピー」
え!
相澤……先生!?
先生って……
「あら、本当ね。相澤先生だわ」
ウラビティとフロッピーって、相澤さんの元教え子だったの?
ヤバいヤバい、何か、色々ヤバいよぉ……!
「……もしかしてお姉さん、相澤先生を……」
ウラビティがナイスパスをくれたので、私はそれに乗る事にした。
「い、いやぁ~!イレイザー、カッコいいですよねぇうん!私、めっちゃファンだったんでついつい見たくって隠れちゃったっていうかなんていうか……!」