• テキストサイズ

たまのケージ【ヒロアカ】

第10章 男女問題はいつも面倒だ(爆豪勝己)


 というか、繭莉以外の人間の頭に疑問符が浮かんだ。
 ただ覗き込まれただけで小さいものの悲鳴を上げるとか、全く持って意味が分からない。
 「ンだぁ、お前。いつまでビビっとんだ!」
 痺れを切らした勝己は、後ろの繭莉の背中をドンと押す。
 「ひゃぁ!」
 その勢いで彼女は相澤の前までよろけた。
 「おっと、大丈夫か」
 相澤がその肩を掴んで止めると、顔はおろか耳まで真っ赤にする繭莉。
 少しの間、2人は何故か見つめ合ってしまった。
 その妙な間に、勝己は若干イラつく。

 何だぁ?この時間。
 すっげ、勿体ねぇんだけど。

 相澤の微妙に動いた表情に、妙な勘繰りをしてしまう。

 つぅか、相澤先生……まさか、な……
 ンな事、あるワケねぇよな……

 「……相澤先生?」
 出久が遠慮がちに呼ぶと、相澤がはっとする。
 「いや、すまん緑谷。時間が勿体ない、早速始めるか」
 スッと繭莉の肩から手を離して、職員室のドアを開ける。
 「会議室、借りてくるからここで待っててくれ」
 それだけ言って相澤は出て行った。

 職員室にポツンと残された3人。
 いまだに真っ赤な顔でいる繭莉に、出久が声をかけた。
 「甘井さん……大丈夫?」
 「っ!あ、だ、大丈夫、です……」
 「相澤先生の事、知ってた?もしかして」
 出久がなかなかに核心に迫る事を言うと、もじもじしながら「じ、実は……」と自白を始めた。

 繭莉の供述は、こうである。

 昔見た、敵連合とヒーロー達の繰り広げた死闘の映像。
 まだ学生だった繭莉は、勿論出久や勝己達の活躍も見ていたと言う。
 
 しかし、映像にほんのちょっと映り込んだ相澤に憧れを抱いてしまったらしい。

 単純に一目惚れと言えばそうなのかも知れないが、その話を聞いて勝己は思ってしまった。

 おいおい。
 そこは惚れんならデクとか轟とか、相澤先生の隣に居た物間とかだろ。
 何でちょっと映り込んだ相澤先生だよ……渋すぎんだろ、シュミが。

 「そういう事なら、ここ来る前に言えや」
 勝己がイラつきつつ言うと、繭莉はふるふると首を横に振った。
 「あ、あの!違うんです、ヘンな感情は、なくって……!」

 本人は気付いてないようだが、ヘンな感情がある様に見えた。
/ 282ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp