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The usual one【ヒロアカ中心】

第6章 ブルーベリー・ナイツ(切島鋭児郎)


 そんな事があって、自分が馬鹿だと後悔しても、地球は回る。
 仕事も振られる。

 私が、この間のインタビューの記事を纏めているとまた編集長がやってきた。

 「甘井、もう1人インタビューして欲しい人間が居るんだが」
 「……もう1人、ですか……どなたでしょう?」

 「ワン・フォー・オールヒーローデクに、明るい日本の未来について……だな」
 「また明るい日本の未来……」

 緑谷くんか。
 と、言う事は……

 「雄英に行ったら、会えますかね?……教師もしてるから、忙しいと思いますし」
 「そこは、自分でアポ取ってくれないか?」
 「……何とか、します」

 私は、スマホを取り出すとメッセージアプリを開いた。
 「緑谷くん……っと……あった。えっと……」

 インタビューをしたい旨をメッセージで送ると、緑谷くんはあっさり承諾してくれた。
 セキュリティの件は校長に話は通しておくから早速明日にでも雄英に来て欲しいとの事。
 
 「はぁ……よかった」

 私は、次の取材に向けて今手をつけていた仕事をさっさと終わらそうと思い、パソコンに向き直った。


 次の日。
 放課後の時間を狙って雄英に行くと、緑谷くんが話してくれていたのか、すんなり雄英に入れた。

 職員室に、居るかな……?

 そう思って職員室に向かい、チラッと中を覗くと、緑谷くんが……いた。
 私に気付いた緑谷くんが、こちらへ歩いてくる。

 「甘井さん、久しぶり!今日はよろしくお願いします!」

 無垢な笑顔が、眩しい。

 「久しぶり、緑谷くん。こちらこそよろしくお願いします」
 2人してペコペコしていると、相澤先生がやってきた。
 「お、甘井。久しぶりだな」
 「相澤先生!」
 「緑谷に用事か?」
 「ああ、はい……インタビューを……」
 そう言った私に、「そうか」と相澤先生が相槌を打った。
 「いや、しかし悪い。緑谷、教頭が用事があるらしい。連れて来いって言われてな」
 「あ!そうですか……ごめん、甘井さん。きっと、そんなに時間掛かんないと思うから、待っててくれるかな?」
 「勿論!急がなくて、いいから」
 緑谷くんは、「ありがとう!」と眩しい笑顔を見せた後、職員室を出て行った。

 「インタビューするなら会議室、使え」
 「あ、ありがとうございます」
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