shooting star【怪獣/保科宗四郎/甘々】
第2章 幼なじみ
お腹を抱えて爆笑する事、約数秒。
「いや、ごめんな。自分、ちっとも昔から変わっとらんくて安心したわぁ···。ごめんなぁ、ちょっと···」
まだつぼって体を丸めて爆笑している彼の単語に、私は眉を顰めた。
「あの、何処かでお会いした事が···?」
「何や悲しいな、小さい頃に沢山遊んだやろ。忘れたんか?僕、ショックなんやけど」
え、遊んだ···?
誰だろうか、彼には申し訳ないけれど思い出せ無い。
「その顔は覚えとらんちゅー事やね?僕の名前、保科宗四郎言うんやけど、聞き覚え無い···?」
「ほしな···保科···?保科宗四郎···」
私の脳裏に、一瞬だけ懐かしい記憶が流れた気がした。
あれ?でも···もしかして···。
子供の頃の小さな後ろ姿。
「″そうちゃん″?」
「そ、ビンゴや!!ようやく思い出してくれたん?···にしても、散々一緒に遊んだんに僕の事忘れるなんて···僕、その程度やったん?」
思わせ振りな彼の態度に若干呆れつつ、改めて彼をよくよくみれば、面影が所々に見当る節々があった。
すらりと伸びた身長と手足、低くなったけれど心地よい声音、柔和な人懐っこそうな笑み。
だけどね···?
「···ごめんね。すっかり忘れてた」
「自分、酷ない···?」