shooting star【怪獣/保科宗四郎/甘々】
第2章 幼なじみ
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あれからと言う物···。
保科宗四郎は任務に時間が空くと、必ずと言っていい程の元を訪れていた。
「こんにちは、今日も来たでー···て、おらへんな」
コンコンとノックをした後に右にスライドして部屋のドアを開ければ、ガランとした部屋の景色だけが広がるだけだった。
部屋を間違えてしまっただろうかと、部屋のネームプレートを確認すれば、確かにここはの部屋だった。
「あれ?さんの彼氏さん?今さんなら外室許可がおりて、確か中庭を散歩してますよ」
保科宗四郎がどこへ行ってしまったのかと思って入れば、病棟の看護師が背中から声をかけた。
ただ、···。
(彼氏?今、僕の事彼氏言うた···?)
もうこの病棟ではの彼氏と認識されている事に、保科宗四郎はにやけそうになる頬を必死に堪えた。
いやいや、今はそれよりも···。
「外室許可?」
聞いていない。
だって彼女はついこの間大怪我を負ったばかりだ。
そんな直ぐには出歩けるはずも無い。
「はい。聞いてませんでしたか?」
「え、ええ。でも···彼女はまだ···」
「外の空気が吸いたいと仰いまして、怪我の傷の治りも良好ですし、そろそろリハビリの準備開始しする予定でしたので、少し早めですが良いでしょうと、主治医から許可がおりまして」
「そか、ありがとな!ほな、行ってみるわ!」
手にした小さなブーケを持ったまま、保科宗四郎は中庭へと急いだ。