shooting star【怪獣/保科宗四郎/甘々】
第2章 幼なじみ
お水を飲んで良いとの許可をもらい、喉を潤した私は久しぶりに声を出した。
体はダメージが大きいらしく、暫くの間入院生活になったのだけれど、なんとその手続きも彼が全部してくれた。
ご丁寧に、全て。
しかし、結婚の理由を何故かと理由を聞けば「キミが怪我をしたのは僕が駆けつけたのが遅かったからやで」と、ちなみに私はそんな彼に対して「いえ、そんな事は···それに私はこうして生きていますし」と返せば···。
「背中の傷···僕のせいで出来たみたいなもんやろ」
生真面目過ぎるこの人!
女の子を庇ったのは私が勝手にやった事だし、この人のせいでは絶対に無い。
「気にし過ぎですよ」
「いいや気にするて!自分女の子なんやで!···それに···(ずっとずっと探してた、なんて···言いたいっちゅうねん!けど、反応見る限り僕の事すっかり忘れとる!!)」
何かと葛藤しているような彼を見て、そこまで背負わなくとも、この時の私は彼の事などすっかり忘れていたのだ。
「やから、責任とる···、僕がこれからは絶対に守ったる。せやから、結婚してや」
ムードも何にも無い病室で、保科宗四郎は初恋の相手にプロポーズした。
「···白雪姫もビックリだわ」