shooting star【怪獣/保科宗四郎/甘々】
第2章 幼なじみ
『おーい!!────ちゃーん!』
男の子の声が聞こえる。
あぁ、懐かしいなぁ···。
確か小さい頃に一緒に遊んだ男の子だ。
年上なのか年下なのかは忘れてしまったけれど···。
楽しかったなぁ···元気にしてるかな···───くん。
「······?」
ふわり、と水中から上昇するように、私は目を覚ました。
長い事夢を見ていた気がする。
「やぁーと、目ぇ覚めたみたいやね?大丈夫?まだ体痛む?」
オレンジ色の夕焼けの色が満たす病室で、私の顔を覗き込んだおカッパ頭の糸目の男性は、とても嬉しそうに私の顔を覗き込んだ。
「···あっ、···」
『あなたどちら様ですか?』そう言おうとしたのに、久しぶり過ぎて声が出なかった。
「ほな、とりあえず先生呼ぼか。話はその後や」
男性は柵から伸びるナースコールのボタンを押した。
──────
──
どうやら、私は怪獣から女の子を庇い瀕死の重症だったらしく、二週間も意識が無かったらしい。話を聞けばふつふつと意識を無くす前の記憶が甦った。
女の子の事を聞けば、無事に保護されてお家に帰ったらしい。
気がかりが1つ減り、私は胸を撫で下ろした。
そうして、二つ目の気がかりと言えば···。
「僕と結婚しよか」
と、爆弾発言して来た彼である。