shooting star【怪獣/保科宗四郎/甘々】
第2章 幼なじみ
木漏れ日が葉の隙間から差し込む並木道を歩いていると、車椅子に乗るの姿と、担当の看護師であろう男性の看護師の姿が目に入り、保科宗四郎はピタッと歩みを止めた。
が後ろに見上げる形でその看護師と話をするのが目入り、モヤッとした黒い気持ちが支配する。
2人は楽しげに会話をしては笑っていて···、男性看護師の方は優しげな笑みを浮かべてを見つめていた。
(···何や、こう···面白ないな)
ただ、話しているだけ。
男の方は、ただ患者としてと関わっているだけだと思い聞かせても、胸のざわめきは収まらない。
手にしたブーケに力が入る。
(あかんな···我慢、出来そうに無い)
タダでさえ次はいつ会えるのか分からないのだ。
保科宗四郎は改めて足を踏み出した。
「何や、探したで。こんな所におったんやな」
「···そうちゃ、宗四郎さん!」
は保科宗四郎が来ていた事に驚きつつ、手にしているブーケを見るに、お見舞いに来てくれたのだと気がついた。
ついついちゃん付けで呼ぼうとしてしまい、他人行儀に名前でさん付けで呼んでしまったが···おかしく思われてしまっただろうかと些か心配になった。
「···」
一方、宗四郎は宗四郎で···。
(はて、今さっきは何て言うた?そうちゃんて言おうとして、″宗四郎さん″言うたで···宗四郎さんて!)