第1章 出会い
きっと彼は私のために時間を割いてくれてメールを返してくれたのだろうと思うと胸が痛くなった。(そういえば、テレビで前にお母さんの代りにお兄さんとかお姉さんが兄妹の世話をしてる家族の特集やってたっけ……)私はテレビで見た情報を思い出していた。「三ツ谷君も大変なんだね……」私はそう呟く。「あ!もう一つメールきてる。忙しいのに返信してくれてたんだ……」私はそのメールを読む。『でも、俺はお前が頼ってくれて嬉しいよ。俺はお前のためにできることはなんでもするよ。夕方のご飯の後くらいに家にきてくれ。また話そう』と書かれてあった。「っ!」そのメールを見て思わず涙が出そうになった。(あぁ、やっぱり彼は優しい人だ……)私はそう思いながら返信をするのだった。ーーー「もしもし、お母さん!私これから晩御飯まで友達と遊んでくるね!」私はなるべく明るい声で話す。「そう?良かったわね。気をつけて行ってらっしゃい」お母さんはどこか嬉しそうな様子だった。私も自然と笑顔になるのだった。