第3章 憎しみ
「それで、その夢子って子……がさ、『私が○ねばいい』とか『私なんかいなければよかった』とか言っててさ……タカちゃんはそれ聞いて殺意が湧いたらしくて……それから、その子の父親を殺す悪夢を見るようになったらしいんだよ。しかも、日に日にエスカレートしていって最終的にはタカちゃんが父親を手にかけようとしてる夢を見てさ……」「マジかよ」「……それで、タカちゃん……最近おかしいんだ。なんか思いつめてるような感じがしてさ」「なるほどな」「だから、俺……不安で仕方ないんだ!もし、本当にタカちゃんが彼女さんの父親を○しにいったらと思うと怖くてさ!」「まぁ、確かにそうだな」「でもよ……三ツ谷ならそんなことしねえと思うぞ?」「俺もそう思いたいんだけど、今日タカちゃん学校休んるからさ……しかも、これ、こんなメールがガラケーに届いてたんだ」そう言って、八戒は画面を見せると、そこにはこう書かれていた。『八戒、ごめん。俺はもうダメかもしれない。お前にも迷惑かけちまったな。ほんとにゴメン……今まで楽しかったぜ。』「え!?これ……本当にアイツの携帯で送信されたのか?」「うん……そうだよ」「マジかよ……アイツがこんなメール送るなんてな……」「うん。俺も驚いてる」「これ……どういうことだよ」「わかんねぇ……でも、タカちゃん……なんかヤバい気がする……もしタカちゃんが本当に彼女さんの父親を○しにいくようなことがあったら俺……俺……どうしよう……」「落ち着け!八戒!」「だって……もし、タカちゃんが彼女さんの父親を○したりしたらさ……きっと、夢子って子は悲しむし、俺も辛いよ。それに何よりタカちゃん自身も傷つくだろうしさ」「……そうだな。もしそうならいけねぇな……俺…も三ツ谷と仲が良かったから心配だぜ」「うん。俺もだよ」「……とりあえず、アイツの家に行ってみるか」「そうだね。案内するよ」「あぁ、頼むわ」「……うん」マイキーとドラケンは真剣な表情を浮かべて話し合う。「よし、じゃあ早速行こうぜ」「……うん。わかった!」こうして、二人は急いでファミレスを出て、三ツ谷の家へと向かったのだった……