第2章 悪夢
「どうしたの?タカちゃん?」八戒は三ツ谷の異変に気付き心配そうに声をかける。「……え?あ、悪い……ぼーっとしてた」三ツ谷は我に帰ると慌てて答える。「ううん!珍しいな~って」八戒は笑顔で言う。「え?なにがだ?」三ツ谷は不思議そうに聞く。「いや、タカちゃんがぼーっとするなんて珍しいからさ……何かあったのかなって思ってさ……」八戒は少し心配そうな表情を浮かべる。「……大丈夫だよ」三ツ谷は笑顔を繕って言うが明らかに無理をしているようだった。「本当に大丈夫?なんかあったら言ってね」八戒は再び心配そうに言う。「実は俺さ……彼女ができたんだ」三ツ谷は笑顔で言う。「え?マジで!?」八戒はとても驚いていた。「……うん、本当……名前は夢子って言うんだけど……」三ツ谷は少し照れくさそうに言う。「へぇ~いい名前だね!どんな人なの?」八戒は興味津々といった様子で聞く。「えっとね……優しくて可愛い子だよ」三ツ谷は微笑みながら答える。「そっか、よかったじゃん!で、どんな子なんだ?」八戒が興味津々といった様子で聞く。「……えっとな……」三ツ谷は少し恥ずかしそうにしながらも話し出す。「名前は夢子って言うんだけど……優しくて可愛い子だよ!あと絵や小説とか書いたりするのが趣味なんだってさ!」「ふーん、それでその子と悩んでいることが関係あるの?」「……まあ、一応な」三ツ谷はため息をつきながら言う。「どういうこと?いつもタカちゃんは俺のこと助けてくれるのに……俺にも頼ってよ」八戒は少し悲しげな表情で言う。「……実はさ、俺の彼女って結構病弱でさ……いつも無理してて心配なんだよ……」「え?そうなの?」「うん、でもさ……最近悩んでるみたいでさ……俺どうしたらいいかわからなくてさ……」「なにに悩んでるの?」八戒は首を傾げる。