第36章 不死川兄弟愛 ― 挟まれた私の受難※微裏閲覧注意※
翌朝。
腰に心地よい(けれど激しい)重だるさを感じながら目を覚ますと、部屋には甘い小豆の匂いが漂っていた。
「……おう。起きたかォ」
実弥さんが、少しだけ気まずそうに顔を背けながら、お盆に乗せた「おはぎ」を差し出してきた。
形は少し歪で大きく、いかにも彼が不器用に、けれど真心を込めて握ったことが伝わってきた。
「……兄貴と一緒に作ったんだ。……昨夜は、その……やりすぎたから。精をつけてほしくて」
玄弥くんも、耳まで真っ赤にして俯く。
三人で並んでおはぎを口に運ぶと、口の中に広がる優しい甘さ。
「……美味しい。実弥さん、玄弥くん、ありがとう」
私が微笑むと、実弥さんは「ふんっ、当然だァ」と毒づきながらも、私の頭を乱暴に、けれど慈しむように撫でてくれた。
食後、実弥さんは真剣な表情で玄弥の肩に手を置いた。
「……玄弥。昨夜、お前の覚悟は十分に分かった。……お前も、もう一人前の男だ」
「兄貴……」
「俺一人じゃ、他の柱共の執念からを守りきれねェかもしれねェ。……協力しろ。二人で、この女を誰にも渡さねェように、死ぬ気で守り抜くぞォ」
実弥さんの力強い言葉に、玄弥くんも力強く頷く。
「ああ。俺も、兄貴と一緒に、さんを幸せにする。……約束だ」
不器用だった兄弟が、私という一人の女性を愛することを通じて、本当の意味で手を取り合った瞬間であった。
その絆の強さに、私の胸は熱いもので満たされた……。
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